成田からのプチ旅第2弾!水郷佐原の町並みを見に行きます
成田空港から直接だとJR成田駅で乗換があるため1時間くらいかかりますが、成田駅起点と考えるといろいろ楽しめる場所があるのがこの界隈。成田山新勝寺に続き、3時間ほど時間があったので、佐原の町並みを見にいくことにしました。
佐原の町並みとは?
佐原の町並みは、千葉県香取市佐原の市街地にある歴史的な建造物が残る町並みである。商家町の歴史的景観を残す町並みは重要伝統的建造物群保存地区として選定されている。by whikipedia
ということで、千葉県香取市という場所にありますが、電車で向かうにはJR成田線で銚子方面に向かう途中にあります。ちなみに佐原はさはらではなく「さわら」と呼びます。(行って初めて知った・・)
JR佐原駅に向かいます
JR成田駅から成田線で銚子行きの普通列車に乗り込みます。一時間に2、3本だったかな? 成田ー佐原駅間は30分料金500円。それなりなローカル線風情が郷愁を誘います。
前の座席には誰もいないという密度の低さがすばらしい。
成田の新勝寺界隈で思いのほか長い時間過ごしたので、午後ちょっと遅めの乗車だったからよけいにそうだとは思われますが。
もうすぐ田んぼの水が入るよ〜という景色をチラチラ見ながら列車は走っていきます。
佐原駅到着!デカイ!立派!
JR佐原駅に到着しました!駅は2011年に建て直したらしくえらく立派!和風で町並みにフィットさせようという意気込みを感じます。
が、しかし!駅前から先の寂れっぷりがハンパない!
駅前は広〜い空間があり、駅向かって左奥側にはセブンイレブンがあるのだけれど、そのセブンイレブンの駐車場が異常に広い。なんで?レベル。
ちらりと調べてみると、やはりこのあたり数年前まで2004年に廃業したのち廃墟ビルと化した元ショッピングセンターが残されていて、それがようやく更地になり、そしてコンビニに・・・。ということらしい。
しかしまだ駅前すぐのところにあるショッピングセンターのようなビルは残っていて痛ましい。
元気なのは居酒屋チェーンのみ?観光案内所も、駅の中にキレーなやつがあるのだけれど、少し歩くと観光協会の案内所が。
一応英語も書かれてあるけど、なんというか・・・ベタな感じがなんとも微笑ましい。
気を取り直して歩きます
一応、観光マップもあってそれに従い水郷地区に向かって歩きます。が、つぶれけたビルとスナック街が哀愁漂いまくりで・・・。これから電車な人も増えるから(外国人含む)もう少しなんとかなるとよいのだけれど、たぶん無駄に家賃が高いとか、廃ビルを取り壊す人がいないとか、いろいろあるんだろうなあ・・・。
水郷?重伝建?不安に思い始めた頃に・・・
地図で見ると徒歩10分くらいで水郷の中心地区に着くようなのだけれど、寂れたスナックやいつまでも開店しなさそうな高級料亭を見ているうちに、本当にそんな重要伝統的建造物群保存地区に指定されてるような場所にたどりつくのだろうか?と不安になってきたあたりで、道路が突き当たりになりました。
お、あるある!なんか古そうな建物ある!
おおお、急激に古い町並み感が出てきました!古いけどちゃんとお手入れされてて古さは感じません。さっき見たスナックビルのほうが・・・とまあそれはいいでしょう。
たい焼き食べます♪
道路の突きあたりに武雄書店という古本屋さんの前で土日祝だけやっているたい焼きのお店がありました。一枚一枚手で焼いている!のが特徴。数人しか待っていなかったので注文してみました。
時間はかかるけど、超アツアツあんこも適量で皮がしっかりしてて、ひとつでも結構満足感がありました。
武雄亭(たい焼き)
〒287-0003 千葉県香取市佐原イ1719
食べログ紹介
小野川・忠敬橋あたりが水郷地区のハイライト
小野川にかかかる「忠敬橋」あたりが一番のスポットのよう。川沿いに柳が生え、船が行き交う様子はなかなかの風情です。
このあたりの建物が「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されているみたい。確かに一軒だけではなく「群」になってますね。
ということで、江戸時代特に非常に栄えた場所だったよう。利根川の水運を利用していろんなモノが運ばれていたのですね。
小野川を30分で遊覧する”舟めぐり”が楽しそう
わたしがこの周辺に到着したのはもう4時前という時間帯でしたが、アジア人観光客と思われる人たちも含めて、何組かがこの舟めぐりを楽しんでおられました。舟って視点が変わってみえるから少しの時間でも違う雰囲気を味わえるのでいいですよね。
参考リンク:小江戸佐原舟めぐり
伊能忠敬ゆかりの地!
伊能忠敬(いのうただたか)って誰?な人に簡単に説明(しかできないけど)すると、要するに日本全国を足で歩いて測量しまくって正しい日本の地図をつくった初めての人!・・・で合ってるかな?
伊能 忠敬は、江戸時代の商人・測量家である。通称は三郎右衛門、勘解由。字は子斉、号は東河。 寛政12年から文化13年まで、足かけ17年をかけて全国を測量し『大日本沿海輿地全図』を完成させ、日本史上はじめて国土の正確な姿を明らかにした。by whikipedia
うん、ざっくり過ぎかもだけどとりあえず合ってますね(笑)
ただ、この地図を作ったというのは隠居後のことらしく、往年は事業家として成功していたらしい。伊能忠敬e資料館というサイトにはいろいろとマニアックな情報が網羅されていますが(サイトの別名がInoPediaですからねw)、それによると、
17才で佐原に婿入りして以降、家業に出精して家運を隆盛に導き、名主としても頑張って、天明の大飢饉に佐原からは一名の餓死者も出さなかった。49歳で隠居したときは家産三万両だったという。
というのだからすごい。確かにその江戸時代のものすごーく栄えていたのだろうなという面影は随所に残っていて、伊能忠敬の旧居や資料館も立派なものでした。
小江戸と呼ばれ、豪商が多く住んでいた
江戸時代以降もおそらく栄えていたことがよくわかる古い洋館やお金がかかってそうな建物が残されています。
東京の本店と同時に明治時代これも建てられたというのだから、佐原の経済的位置づけの当時の重要性がよくわかりますね。やはり水運というのがなくなっていったのがこの当時と今の差なのでしょうか?・・・。なんか地元の豪商の血を受け継ぐビジネスセンスのある人がどーんと出てきてバーンと駅前もカッコよくしていけばいいのにー(適当)。
参考リンク:佐原の重要伝統的建造物群保存地区
よさげなイタリアンレストランやカフェなどもちらほら
町家を使った古民家改造型のお店がちょこちょこあります。ちょっとやり過ぎ?な感じもするけれど・・・。
時間があったら入って珈琲でも飲みたかった!けれど、そろそろ電車の時刻が迫っており・・・。なんせ1時間に2本位ですから乗り遅れてはいけません。1日成田周辺で過ごして、飛行機乗り遅れたら本末転倒です。
いろいろフォトジェニック!
うーんそれにしても絵になりますね!この日は雨が降ろうか?というほどの曇天だったので空の色がもひとつですが、晴れていたらもっと絵になる風景だっただろうなあと思います。そいや写生してるグループもいました。
こんな旅館もありました!
ここはとても風情があってよかったですね〜。木の下旅館。今も現役で泊まれます。泊まった方のレポもありました(参考:利根川水運で栄えた商業の町で、昔ながらの風情を守る宿 [佐原 木の下旅館])年配のご夫婦がやられているようで、今時ホームページもネット予約もなにも出来ないのが最高によい感じ。Booking.comとかに出したら速攻で埋まりそうだけど(笑)。
この旅館がある辺りが、観光地っぽさもそれほど多くなく、けれど古い町並みはよく残されている感じでとてもよかったです。
最後ちょっと急ぎ足だったので、もう少し天気がよい日や夕暮れ時なんかに写真を撮ってみたいなあ。
課題は駅からの徒歩ルート?
ここの課題があるとすれば、美しい小江戸の町並みと駅前とのあまりのギャップ?
観光地としては、ほとんど今までは車で来ることしか考えられてなかったはずだけど、今後は日本人でも車を持たない世代も増えてきて、また公共交通機関をいかに使うか?という時代に戻るというか、海外からの観光客は、団体さん以外はFIT(個人観光客)なので、そこを含めてどう点ではなく面で演出するか?というところが今後の課題かなと思いました。
ただ、数年前よりはずいぶん駅前の激寂れ具合もマシにはなってきているようで・・・、※参考:東京DEEP案内 がんばれ駅前!またはこのままギャップ萌え的に昭和の名残を残したままそれも見せていくほうがよいのか・・・。駅から歩くと、車で町並み見てあーきれいねえって行って帰るのとは全く違う、いろいろ日本の未来をも考えさせられる深いプチウォーキングでした。みなさまもぜひ駅から徒歩で行ってみてくださいねー。