2.2−1 西湘・大磯暮らし 2.6−5 野鳥観察

シギチを見に行くー西湘大磯暮らし/ 9月

シギチ=シギ・チドリ類

シギチって知ってますか?シギ・チドリ類という、野鳥界?では、渡り鳥の野鳥の種類をまとめてこう呼ぶそうで、主に春と秋の渡りの時期に、日本の水辺(湿地や干潟、砂浜、田んぼ)などにやってきます。

春、身近な干潟や川、水田などで南から渡ってきたシギやチドリを見ることができます。水辺の鳥としてよく知られたこれらの野鳥は、北半球の繁殖地と南半球の越冬地を移動することが知られています。その距離はなんと1年に1万キロ以上にもなります。単純な往復から太平洋を一周するように巡回する種類などさまざまで、シギやチドリは地球全体をダイナミックに利用しています。

シギ科は日本国内では17属58種が確認されています。開けた干潟や砂浜、河川敷、水田など水辺に関わる場所ではよく見かけます。基本的にクチバシと脚が長く、浅い水辺でクチバシを使って水中や底面をつつきながら移動します。クチバシは例えるなら圧力センサーとなっていて土中のエサを探り当てます。蚌(貝)のほか、ゴカイ類や魚類、甲殻類、昆虫類など多種多様なものをエサとしています。

図鑑JP そもそもシギチとはどのような鳥か?

その昔は、日本にも干潟があり、それこそ東京湾などにもめちゃくちゃ大量のシギチがやってきたようですが、最近はとにかく干潟は埋め立てられてしまい、生息地が減ってしまったこともあり、少しだけ残された干潟や海岸にやってくるという状況だそう。

去年の春に熊本に行った際に、荒尾干潟というところに行ったのだけれど、あいにくその日はめちゃくちゃ大雨で、大量のシギチ類がいたにもかかわらず、土砂降り過ぎて全然近づけない&見えない、写真もほとんど撮れない状況で残念なことになったのですが、なんとか近くでシギチを見ることができないか?と、いろんな情報を漁っていました。

荒尾干潟にやってきた春の渡りのシギチたち。大小いろんな種類の子たちがいます

鵠沼海岸に?

神奈川はシギチ不毛の地らしく、よくいるのは三番瀬(千葉)や九十九里浜あたりらしい。車で東京港野鳥公園まで行くのもな〜いろいろ情報を捜しているうちに、わりとご近所の鵠沼海岸にいるらしい?という情報を見つけました。

そんなご近所(車で2〜30分)だったら、空振りしてもいいか、ということで、双眼鏡とカメラを持って出かけてみました。

江の島の西側にあたる鵠沼海岸

ミユビシギに会いたい!

シギ類にはいろんな種類の子たちがいて、セイタカシギなんてのは異常に足が長くてめちゃくちゃビックリしたことがあるんだけど、最近ハマってるのが「ミユビシギ」という小さな鳥。海岸に集団でやってきて、波打ち際で飛ばずに走ってエサを探す姿がなんともユーモラスでかわいらしく。

あるときInstagramでロサンゼルスのベニスビーチでミユビシギ(ちなみに英語だと シギ類のことをSandsniperというらしい)の動画を見かけて、かわいい♥ってなったのでした。

朝、海岸に行ってみた!

というわけで、朝少しだけ早起きして鵠沼海岸へ。お目当てはミユビシギの集団だけど、果たしてシギ類というか海岸に野鳥がいるのかどうか!?

行ってみると、鳥より何より、海に入るサーファーの数にびっくり!! 
この日はすごく波がよくて、3連休の最終日だったということもあり、ものすごい人が海に入ってました。こんな人が多くて鳥なんているのか…と、半ばあきらめながら海岸沿いを歩いていると、ん?あのシルエットは??

サーファーの数がすごい!望遠で圧縮されてるからよけい大混雑みたいに見える

おおお、いる!!

波打ち際にシギと思われる鳥が砂をつんつんつついているではありませんか。

ミユビシギです!数は多くないけれど、いました!

こちらは、あとで調べたら「オバシギ」というシギちゃんでした。オバシギの「オバ」は、なんか「身体は横長の太り気味の体形で、ゆっくりとした動きをしている」ところから来てる…?オバチャンのオバ?…らしく、わりとシギ類の名付けのされ方は雑だなーって気がする(笑)。

ちなみにミユビシギは足の指が3本だから?だそうで。

確かに飛んでるミユビちゃん指が3本!
奥のほうにいる茶色っぽい小さな鳥は「シロチドリ」数が激減している野鳥のひとつだそう
トウネン という名前の鳥。めちゃくちゃ小さくてスズメくらい。

足輪をつけてる子は、帰ってから調べてみると、カムチャッカ半島でタグをつけられている?ようで、ホントに飛んできてるんだなーってびっくりしました。トウネンは4本指ですね。ちなみにトウネンの名前の由来は「シギの仲間のなかでも体が小さく、「その年生まれの子供のように小さい」ことから「当年=トウネン」と名付けられた」そう。やっぱり名付けが雑なような…(笑)

ミユビシギと並ぶと、トウネンがより小さいのがわかります

人と鳥の共存

ここでおもしろかったのは、砂浜や海のなかにいるサーファーたちが、この鳥たちのことを全く気にしていないこと。そして鳥のほうもまた、ほとんど気にする様子なく、逃げない。わたしたちが写真を撮っていても、気にしてない。

さらに、こうした鳥を狙う写真ガチ勢的な方も全然おらず、わたしと夫の2人だけが、たぶん海を見ず鳥だけ注目する浮いた存在だったのではないかと思われます(笑)。

ミユビシギ集団芸きました!

なんだかんだで2時間ほど撮影と観察を堪能し、そろそろ帰ろうかなーと思った矢先、念願のミユビシギが海岸線でわちゃわちゃと動き回るところを見ることができました!

タッタカターっと…
波打ち際ギリギリのところでエサを捜し、波がきたらキャーって感じで走って逃げます
最後はみんなで飛び去っていきました

ミユビシギのかわいい動画もぜひ見て!

地味かわいいシギチたち

シギチ類は、総じて茶色い色であまり派手ではないし、2−30年前とかまでは、あちこちで普通に見られた鳥だったので注目度は低いですが、よく見てみるとかわいいなーっていう、なんというか通好みな鳥たちです。

でもこんなスズメ大ぐらいしかない鳥でさえ、アラスカからオーストラリアまで旅をするっていうのだからすごい。(まれに日本国内で越冬するのもいるらしいけれど)

いつでもいるわけじゃなく、春・秋の渡りの季節ならではの、偶然のステキな海鳥のゲストにほっこりした時間となりました。

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