1.02.1 Sri Lanka スリランカ 2.4-3 フォトエッセイ

ホテルの中と外の世界:スリランカ Jetwing アーユルヴェーダパビリオンズ

外界へ出るとそこは別世界

海外にいると、ホテルの中と外の世界があまりにも違うということにちょっとドギマギすることがよくある。

リゾートホテルというところは日常から隔絶した世界を演出する場所だから、それは至極当たり前のことだけれど、日本で感じるそれとは違い、スリランカのような貧富の差が大きくめったに現地の人がそのようなホテルを利用しない場所においては、その違いが顕著に現れる。

格差、と言ってしまえばそれまでなのだけれど、日本はずっとニセ中流社会だったので、圧倒的な貧富の差が可視化されることはほとんどない。
だから、海外のあからさまなその差異を目の当たりにしたときに、そこに来るまでにたとえどれだけ日本で節約生活していたとしても、自分はこのホテルの中にいる世界の人であり、日本という国全体が持つ圧倒的な力を感じることも多い。

アーユルヴェーダの専門ホテルであるここネコンボのジェットウィング・アーユルヴェーダパビリオンズは、点在する近くの大規模リゾートホテルに比べると比較的小さめのホテルだけれど、その世界観のつくりこみはうまくできていて、主な顧客である西洋人で、ヘルシー思考の顧客が好むややオリエンタルな外観と内装が、よりリラックスさせる雰囲気をつくりだしていた。

オープンエアのレストランとそのすぐ隣にあるプール。
プールの奥に、個別に庭でトリートメントも受けられるコテージタイプのお部屋が並び、さらにその先に、三階建ての上部が木造屋根になっているビルディング。アーユルヴェーダの施術を受けられるゾーンは敷地の外れにあって、居室で緑色のガウンを着て、歩いてそこに向かう。

毎日健康的な食事をし、施術を受け、トリートメント後は必ず数時間部屋で休息を取るように指示される。(でも昼寝はしないようにと言われた)
そんな世界を堪能して少しだけ慣れた頃、ちょっと時間ができたからホテルの外を散歩しようかなと思い立った。

ゲートを出て外に出る。
いきなりなんか全然違う世界に来たみたいになる。アスファルトの道路はあるし車が行き交い、お店も普通にあるそこは市井の人が住む「ふつうの」世界。ネコンボは国際空港ができてリゾート開発されるまでは貧しい漁師町だったらしいので、どことなくそんな面影も見えてくる。

歩いて数分で海岸に出られそうだったので、そこまで歩いて向かう。
小さな駐車場とたくさんのバイクの横を抜けて砂浜へ。そこで見たのは今まで見たことのない光景。ん?あの小屋みたいなの、何??

よく見るとそれは、改造トラックみたいな売店だった。今っぽい言い方をすればフードトラック? サモサみたいな揚げ物だったり、ジュースとかそういうものだったり種類はいろいろだけれど、夕方になって夕涼みに来る地元の人用に、砂浜に堂々と屋台が出ているのだった。

 

 野良犬(最近日本ではもう見なくなりましたよね)が寝そべり、地元の家族連れが海と戯れている。(見るだけ、足をつける程度がほとんどのよう)
蓮の花が浮いている池もあったけれど、正直ゴミがたくさん落ちていたりと、整備はあまりされていない様子。

でもこの感じ、嫌いじゃない。
なんというか、リゾートホテルの作られた世界も大好きだけれど、この国のありのままの姿、ふつうの人がどんな風に過ごしているかも見たい。

リゾートかつアーユルヴェーダワールドで隔絶されていて、外出が禁止されているというわけではないのだけれど、外と中はこんなにも違う、というのがいつもよりぐっと炙り出されたような時間になった。

なぜ2度目のアーユルヴェーダホテル滞在を決めたのか?
スリランカのアーユルヴェーダホテルでは毎日何をしているのか?

You Might Also Like