モロッコ旅・全記録はこちらから
前回記事はこちら↓
砂漠の夜は焚火で更けるーモロッコ旅18
気温はマイナスまで下がる砂漠気候
焚火の宴はまだ続いていたけれど、テントに戻って寝ることにしました。
なんとなくで充てがわれた常設テント、8人くらいは眠れるように毛布が置いてありましたが、実際に一緒に眠ったのは4人くらいだったかな?かなり余裕がありました。
寝袋なんて持ってきてなかったので、持ってきていたフリースを重ねて、さらにダウンも重ね着して、その上から毛布を上下に重ねまくったらようやく少し寒さがやわらぎました。砂漠気候は気温の上下が激しいので、12月のサハラ砂漠は、日があるうちは10℃台、日が暮れるとマイナスまで気温が落ちると聞いていましたが、実際やはりかなり冷える!
寝られるかな・・・なんて思っているうちに、気がつけば眠りについていました。
夜中、寒さのためかトイレに行きたくなり、目を開けると外が明るい。
あれ?もう日の出?と思って外に出てみたら、なんと正体は月の光。満月に近い月だったので、とても明るくて、建物の影がくっきりと出るほど。砂漠の様子までわかります。
ちなみに、トイレとはっきりわかる施設はなく(誰も教えてくれなかったのでたぶん、ですが)みんな砂漠トイレ(つまり野外)で済ませていたのではないかと思います。このときも、深夜だし暗いからバレないしいいかと思ったのですが、めちゃ明るくて、かといって正々堂々月明かりの下で・・という勇気もなかったので、必死に物陰を探して用を足しました。ふう、やれやれ。
早起きして砂漠の夜明けを楽しむ
その後も寒さもあってかあまり熟睡はできかったので、夜明けを見ようと思い、コンタクトレンズを外して緊急用のメガネをかけたまま少し歩いて砂漠の縁に行ってみることにしました。砂漠の丘のその先は、たぶん同じ風景なんでしょうが、どんなふうに見えるか歩いてみたくなったのです。
だんだん東の空が白んできました。素晴らしい景色。
感動してぼーっと立っていると、昨日の夜、焚火の宴のときに何故かナンパしてきたベルベル人のおにいさんが、すばやく私を見つけて歩み寄ってきました。「昨日一緒に星を見ようって言ったのにどうして寝てしまったのだ」とか言われて、そんなん知らんがな、危険すぎる!砂漠の民にだまされたらあかん。
わたしたちを乗せて歩いてくれたラクダたちも縦列で繋がれたまま近くでみんな寝ていました。シルエットがなんともかわいい。
童謡の「月の砂漠」を鼻歌で歌いそうになりながらのんびりと日の出まで楽しむつもりでのんびり佇んでいました。
気がつけば出遅れるの巻
どんどんあたりが明るくなり、少しずつテントのあたりも人が動きはじめているのが見えました。わたしはその時まで勘違いしていたのです。日の出をここで見てからラクダに乗って帰るのだ、と。
ところがよく見ると、みんな荷物を持ってこちら(ラクダのほう)に向かって歩いてきています。そしてドラみたいな音でガンガンテントの前をたたいてる人が「ジャパニー」みたいなことを言っているような気もする。はっ私、出遅れてる?もしや。
気がつけばわたし以外は全員帰る支度でラクダ前に集合していました。やばい!
砂漠の丘を駆け下り、あわてて荷物を背負ってメガネ姿のままmyラクダまで戻ってきたのでした。
最後尾、走った途中でカメラのキャップを落としてしまったけれどそれも諦め、はよはよと言われながらなんとか準備完了、朝日をここで眺めるのではなく、朝日を見ながらまたラクダに乗って町まで出発です。