からだラボーMoana blue STUDY

第3回 骨をつなぐモノ(筋骨格系)

第3回目のからだラボは骨をつなぐものー関節ーにスポットを当てます。

骨と骨とつなぐ関節

人間の骨は206個ありますが、それらはバラバラにあるのではなく、ひとつひとつがパズルのように組み合わさって構成されています。骨と骨をつなぐジョイント部分を関節といいます。2つの骨の間には関節腔とよばれる空間があって、摩擦を和らげて、どういう風に運動させるのかその向きと範囲を一定にしています。そして関節をつくる骨のまわりには靭帯がくっついていて2つを強く結びつけています。

関節の種類 球やら蝶番やら・・・

関節にはいろいろなかたちがあります。これは何故かというと、ある一定部分にしか動かないように制限をつけることで、運動の方向や範囲が決まるので、筋肉や他の組織が損傷するのを防いでいるわけです。関節には動きが大きい可動性の関節と、ほとんど動かない不動関節と呼ばれるものがあります。 可動関節にはその動きによっていろいろな名前がつけられています。関節の種類と軟骨の位置

軟骨でショックを吸収!

2つの骨は凸凹の組み合わせで、ひとつは凸面(関節頭)もうひとつは凸面(関節窩(かんせつか(窩=くぼみ))になっています。2つの関節面は、弾力性に富んだ滑らかな関節軟骨に覆われています。関節包は関節腔を包む強靭な袋で、筋線維と滑膜の二重構造になっていて、この膜に分泌する滑液は潤滑油の役目を果たしています。

関節の軟骨というのは非常に大事な組織で、乳白色で半透明に見えることから硝子軟骨(しょうしなんこつ)と呼ばれます。関節軟骨の大きな役割のひとつは、骨が受ける衝撃を吸収することです。また関節を曲げ伸ばしするときに起こる骨と骨の摩擦を防ぐ働きもあります。

関節の構造

骨のように硬いもの同士がじかに接していると、衝撃がそのまま伝わるので、衝撃が頭まで響いたり、衝撃のショックで骨が折れたりひびが入りやすくなります。また関節軟骨がないと、関節を曲げるたびに骨と骨とが擦れ合って、骨がすぐに擦り減ってしまいます。関節軟骨は3〜5mmの厚さしかありませんが、飛び跳ねたりできるのも、膝などの関節をなめらかに動かすことができるのも、関節軟骨の働きのおかげといえます。

関節軟骨の表面は滑らかで弾性に富んでいます。いわば水分を十分に含んだスポンジのようなもので、血管は通っておらず、関節にかかる圧力の変化によって関節液や骨組織から栄養分を受けています。
要するに膝の屈伸や歩行などの運動が、関節軟骨に栄養を与えているのです。そして、この軟骨は損傷を受けると修復が難しくなかなか治癒しません。年とともに黄色く不透明になっていき弾性も失われ、厚さも減少していきます。そうすると関節の弾力性が低下したり、損傷を受けやすくなります。さらに、靭帯や腱の結合組織が硬くもろくなり、関節が硬くなってきます。この変化によっても関節の動く範囲が制限されます。ですので、老化を防ぐためにはしっかり正しく歩いたりストレッチすることがとても大切になってくるわけです。

靭帯(じんたい)は、丈夫な線維性の束で、コラーゲンと弾性線維からなる結合組織です。靭帯は弾性線維によっていくらか伸び縮みします。靭帯は、関節の周囲を取り巻いて連結を強め、関節を強化し安定させています。

骨と筋肉をつなぐ腱

では、骨には他に何が付着しているかわかりますか?骨のまわりにあるもの、それは筋肉です。骨のまわりにある筋肉を骨格筋と呼んでいますが、この骨格筋と骨をつないでいるのが腱です。

アキレス腱が有名な腱ですが、これは足の踵骨(かかと)の後ろにくっついている腱で、歩くときや飛び跳ねるときに大切な下腿三頭筋(ヒラメ筋・腓腹筋)に共通腱です。この腱が切れたときは激痛が起こり、つま先歩行ができなくなるため急所を現す代名詞としても使われていますね。

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腱(けん)は丈夫な帯状の結合組織で、大部分はコラーゲンと呼ばれる強固なタンパク質でできています。腱そのものは伸びることはなく、筋肉の両端をしっかりと骨につなぎ留めています。腱はさやに包まれているため、周囲の組織を損傷することなくなめらかに動きます。腱には細い棒状のものと膜のように薄く広がったものがあります。また、手や足の付け根など骨の表面を通るところでは、腱は腱鞘というながい鞘(さや)で包まれて保護されています。

滑液包(かつえきほう)は少量の滑液を含んだ小さな袋で、腱の下に位置し、腱が受ける衝撃を吸収して損傷から守る働きがあります。滑液包は、隣接する構造の間に生じる衝撃も吸収します。この働きによって、たとえば骨と靭帯などの間のまさつを防ぎ、すり減ったり断裂するのを防いでいます。 滑液包は、正常なら内部に非常に少量の液体を含んでいます。しかし、けがをしたり酷使されると、炎症を起こして中の滑液が増加します。これを滑液包炎と呼んでいます。腱鞘炎、腱炎とよばれるものも同じように怪我や同じ部位の酷使によって起こります。

まとめ

少し細かく説明しましたが、このあたりの構造がわかっていると、怪我や損傷を起こしたときに、どこがどんな症状なのかがわかりやすくなります。例えばひどい肩こりで肩が回らなくなってついに整形外科に行ったとします。そして付けられた病名が棘上筋腱炎だったとしたら・・・?それは棘上筋という筋肉が骨にくっついている腱の部分(肩と首の付け根)が炎症を起こしているということがわかるわけです。肩峰下滑液包炎だったとしても同様です。構造がわかると意味がわかりやすい、そうすると対策も取りやすい・・・と思いませんか?

しかしながらここで覚えておきたい大事なことはこれだけです!

骨と骨をつなぐものが靭帯であり、
骨と筋肉をつなぐものが腱である。

ちなみに英語では靭帯のことをLigament、腱のことをTendonといいます。 腱にはゴルジ腱器官という組織があって、これは運動と神経のコントロールを行っているとても大切な器官です。ゴルジ腱器官に関しては筋肉の動きのところでまた説明していきます。

というわけで、今回はこれで終わりです。いかがでしたでしょうか?
次回はガイコツシリーズ最終回、背骨のしくみをお送りします。どうぞお楽しみに!