からだラボーMoana blue STUDY

第2回 骨の中身(筋骨格系)

あなたは骨の中身がどうなっているか知っていますか?
骨はカルシウムでできている、ということを知っている方は多いですが、骨というのは”カルシウムが固まってできてるだけで鉄骨みたいなもの”ではありません。

今回のからだラボでは、骨の構造と役割とはいったい何なのか?について
お話していきたいと思います。

骨にはいろいろな形がある、というのは第1回からだラボ講座にてお伝えしましたが、骨の中に関しては、だいたいどの骨も同じような構造になっています。ここではわかりやすい例として、大腿骨(人間の骨の中で一番大きい、太ももの中の骨)をみてみることにしましょう。

骨の中はこうなっている!

骨格

骨を分解してみると、一番外側に骨膜という膜があり、その中に骨幹と呼ばれる大きな組織があります。そして、その骨幹は、スポンジのように柔らかい海綿質と隙間なくぎっしり詰まった硬い骨の固まり緻密質という2種類の骨質で構成されています。骨骨の一番中心部分に髄腔という組織があって、そこに骨髄が入っています。緻密質の中には、小さい血管や神経が通っているハバース管やフォルクマン管と呼ばれる管が入り込んでいて、骨細胞という細胞がその管を通って活発に活動しています。

骨の中には血が!

骨の成分はカルシウムやリンなどの無機質が大部分ですが、約3分の1が有機物なので栄養分が必要です。骨には所々に栄養孔という小さな穴があって、そこから骨の代謝に必要な栄養血管が入って髄腔まで達しています。骨髄では造血幹細胞が毎日およそ2000億個の赤血球をつくったり白血球や血小板もつくられ、人間にとって大切な血液をここで生成しています。また、骨膜は一番外側にありますが、骨の内部を保護するとともに、血管と神経が張り巡らされていて、骨に栄養を供給しています。ここには神経がたくさんありますので、たたかれたりするととても痛く、筋肉に覆われていないすねの辺りは”弁慶の泣き所”ともいい、当たるとすごーく痛かったりします。

要するに、骨っていうのは、人間の骨格をつくり、立ったり座ったりする全身運動を手助けするだけでなく、常に活発に代謝活動(産まれては死ぬ)を繰り返し、カルシウムを貯めながら血液を作っている、すごいヤツなのです。

Born is alive!

骨は生きています。ヒトが生まれ、成長するとともに、骨も大きくなります。成長ホルモンというのが骨端軟骨を増やし、骨を大きく長くしていきます。だいたい成人前になるとその成長が止まりますが、成長期のあとも、運動などをしていると太さというのは変わってきます。そして、常に骨は骨芽細胞破骨細胞という2つの細胞によって形成と吸収が行われていて、新しい骨が次々と誕生し、古い骨は壊されていきます。見た目はかわらない同じ骨でも、1年前と今の骨は全然違うもの!なのです。

骨折した骨がくっつくのは骨芽細胞のはたらきによるものです。骨が折れると骨の血管から出血し、血の固まりが血管をふさいで出血を止めるとともに、折れた骨のすきまを一時的に埋めます。折れた骨の表面の骨膜には骨芽細胞がたくさんあつまり、分裂を始めて増殖していきます。そしてそこに石灰などが沈着して仮骨(かこつ)をつくります。その後それらの活動が繰り返し行われ、より硬い骨になっていきます。そうすると今度は破骨細胞が活発になって、仮骨の不要な部分を吸収して元の骨のかたちに整えていきます。ギプスで固定してたら骨折が治っていくのはこのような仕組みによるものです。ですが老化などによりこの入れ替わりの速度というのは変化します。

 カルシウムとの密な関わり

骨とカルシウムはもう切っても切れない一心同体みたいな存在です。
カルシウム(Ca)は、骨や歯を作ったり健やかに保つ役割だけではなくて、筋収縮(運動するときに筋肉が動くこと)や神経興奮の伝達(怒ったり笑ったり、、、)や血液凝固(血を固まらせる)、乳汁生成(おっぱいをつくる)など、人間が生きていくためのあらゆる場面でとても重要な役割を果たしています。自分の体重のうち1.5〜2.2%がカルシウムでできており、そのうち99%が骨に蓄えられています。残りの1%が血液中や組織の中に含まれており、女性のほうが血中内のカルシウム濃度は低いです。(妊娠、出産、授乳、閉経などでカルシウムが失われるため)

骨は、貯めたカルシウムを必要に応じて各組織に調整しながら分け与えています。その調整を担っているのがホルモンちゃんたちとビタミンDです。チーズや牛乳、魚などの食物から腸内に吸収されたカルシウムは、まず骨に貯蔵されます。その一部が血液中に流れ、からだのいろいろな機能の調節をしたのち、腎臓から体外に排泄されます。カルシウムを一気にたくさん摂っても、ホルモンの働きで体内を流れるカルシウム量は一定になるように調節されるのであまり意味がないといえます。

その調節をしているホルモンは副甲状腺ホルモン(上皮小体ホルモン:パラソルモン)と甲状腺から排出されるカルシトニン、そして活性型ビタミンDです。血液中のカルシウム濃度が下がったときは、骨からカルシウムを取り出して、血液中に流し、骨の破壊と再生を早める働きをします。その他にもこの骨形成の応援団として、ビタミンC、ビタミンA、ビタミンEやKも重要な役割を果たします。

今回はちょっと専門用語が多かったかな?
というわけで今回のまとめです。

骨の中では、カルシウムを貯蔵し血が作られ、
さらに体内のカルシウム濃度のコントロールが行われている

いかがだったでしょうか?

骨の中に骨髄っていうのがあるというのは、私はなんとなく知ってたんですが、それでもなんとなく骨っていうのは単なる鉄骨みたいなもので、神経や血液がそんなに流れているなんて考えたこともなかったんですよね。(バカ丸出し??)

骨折でぽきっと折れたりヒビが入ったりしたら痛いのは骨に神経が通ってるからなのに、痛いのは骨折によって筋肉が損傷するからであって、骨は痛みとは関係ないんじゃ?とか思ってました。全然違うんですよね〜。骨の中にも神経があって、血液が流れているだけでなく、なんと血液の大事な部分、骨髄液までも作っているなんて。私にとってはかなりの驚きでした。

第3回は骨と骨をつなぐ関節について語っていきたいと思います。