からだラボーMoana blue STUDY

第4回 背骨のしくみ(筋骨格系)

第4回目のガイコツシリーズは背骨のしくみです。解剖学用語では脊柱(せきちゅう)または脊椎(せきつい)といいます。ここは人間の屋台骨、中軸を成す部分です。ではさっそくその機能と役割をみていきましょう。

脊柱は5つの椎(つい)でできている

脊柱図人間の骨は206個ありますが、それらはバラバラにあるのではなく、ひとつひとつがパズルのように組み合わさって構成されています。

骨と骨をつなぐジョイント部分を関節といいます。2つの骨の間には関節腔とよばれる空間があって、摩擦を和らげて、どういう風に運動させるのかその向きと範囲を一定にしています。

そして関節をつくる骨のまわりには靭帯がくっついていて2つを強く結びつけています。

脊椎はその構造の違いにより5つの椎に分けられています。

脊椎は、頸椎(けいつい)7つ、胸椎(きょうつい)は12、腰椎(ようつい)は5、仙骨と尾骨はそれぞれ1つずつ、計26個で構成されています。それぞれその頭文字をとってC7とかT2などと呼ぶ場合もあります。日本語の場合は頸椎の4番などと呼んでいます。

脊椎を構成するひとつひとつの骨の前方部分を椎体(ついたい)といい、椎体と椎体の間には椎間板という軟骨がはさまり、クッションの役割をしています。

背骨のカーブは衝撃吸収材の役割

背骨は前後にゆるいカーブを描いていて、立ったり座ったりしているときにからだの重さを支えたり、前後左右に上半身を曲げたり伸ばしたり、ひねったりすることができます。背骨は歩いているときに起こるからだの上下運動の衝撃を吸収し、脳へのダメージを防く役割も持っています。
姿勢の悪い人は、この重心がずれてしまうため、腰の筋肉が常に緊張状態になり、腰痛を起こしやすくなるのです。

腰椎の構造

脊髄断面図

骨盤ってどこのこと?

骨盤

人間の腹部には、たらいのような形をした骨盤があります。骨盤は、そういう名前の骨があるわけではなくて、5つの骨からなる総称で、腰椎、仙骨、尾骨、左右の寛骨(かんこつ:腸骨・座骨・恥骨の総称)から構成されています。

骨盤は、その大きさや形が男女で差があるのが特徴ですが、どちらも腸や泌尿器、生殖器を守る役割をしています。女性は出産時に恥骨結合が開いて、新生児が出てきます。脊柱の下部である腰椎の下にあるのが仙骨です。

もともとは5つの仙椎という骨だったものが固まりひとつの仙骨になります。その下の尾骨は、人間にしっぽがあったときの名残とも言われています。尾てい骨を打ったなんてよく会話に出てきますが、その場合はこの尾骨(尾骨=尾てい骨)だけを指すのではなく、仙骨や恥骨、坐骨部分全体を指すことが多いようです。

骨盤のゆがみと全身への影響

一般的に骨盤のゆがみというのは仙骨と腸骨をつなぐ仙腸関節のわずかな歪みが原因で左右のバランス、または前後のバランスが悪くなり、からだが正中線をとることができずどちらかに傾いてしまうことをいいます。

なぜそのような歪みが発生するのか?原因は様々ですが、どこかからだの一カ所でもバランスが悪くなった場合、股関節や仙腸関節部分でからだが調整するようです。人間は直立二足歩行するために、自分の目の位置を左右均等にする必要がありますが、例えば足首をねんざした場合、足をかばうため左右の足の使い方を変え、それが骨盤の歪みにつながり、歪んだ土台を調整するために、脊椎や背中の筋肉、靭帯が調整し、まっすぐ平衡に立てるようにするのです。

また、特に女性の場合、生理や出産の際に骨盤(恥骨結合や仙腸関節)が広がりやすいため、バランスの悪い状態で骨盤が固定された場合、 それをからだが矯正するために、あちこちの筋肉や靭帯、骨の重なりを変化させて対応します。それがある特定部分の痛みや凝りにつながって、全身の不特定愁訴(だるい、重い、頭痛がする、肩こりなど)になっていきます。
ですから、からだのバランスを整えること、骨盤のゆがみを放っておかずに骨と筋肉のケアをすることが大切になってきます。

 骨盤

中枢神経は背骨の中を走っている

脊髄とは背骨の中にある脊髄腔を通る神経の道のこと。脳と脊髄を合わせて中枢神経、そこから枝葉に分かれて延びる神経を末梢神経といいます。
脊髄から直接出ている神経は神経根と呼ばれ、頸髄、胸髄、腰髄、仙髄、尾髄の5つに分けられます。

脊髄

脊髄は脳と全身を結ぶ神経線維の束!

神経系は、中枢神経と末梢神経に分かれていますが、脊柱から枝分かれする末梢神経はさらに2つに区分され、脳神経と、脊髄と末梢とを連絡する脊髄神経からなっています。脊髄神経は31対あり、頸神経(8対)、胸神経(12対)、腰神経(5対)、仙骨神経(5対)、尾骨神経(1対)に区分されます。

脊髄を守る3つの層

脊髄は人体で最も重要な器官なので、脊柱(背骨)という硬い組織の中に収められているだけでなく、さらに内側に髄膜という膜が脊髄のまわりをすっぽりと包み込んでいます。髄膜はまた硬膜、クモ膜、軟膜という3つの層から成り立っていて、クモ膜の内部には髄液が満たされ、外界からの衝撃をやわらげる働きをしています。

まとめ

いかがでしたか?
背骨は人間にとっての屋台骨、直立二足歩行のために必要な背骨のカーブと、ちょっとしたゆがみが他のいろいろな部分へ影響すること、また、背骨の中にある中枢神経系がすべてのその他の神経のつなぎ目になっているため、多くの膜や層によって守られていること、を理解してもらえたでしょうか?

背骨は頸椎7・胸椎12・腰椎5・仙骨・尾骨のから成り、
内部には脊髄という神経の束があり、人間のからだの動きをコントロールしている。

神経に関しては、また改めて説明したいと思います。
というわけで、今回はこれで終わりです。いかがでしたでしょうか?
次回は新しいシリーズ、内臓関連のお話です。 どうぞお楽しみに!